授業の流れを考えるとき、私たちは、自分なりの「型」を使っています。人それぞれ、教科によって、単元によって「型」はちがっても、「型」なくして授業の組み立てを作るのは難しく、生産性が上がりません。
授業を考えるときだけでなく、どんな思考をするときにも、その人なりの「型」があります。このページでは、考えを「せいとん」するのに使えそうな「型」をお伝えします。
考えを「せいとん」してくれる「型」がたリスト
考えを整理・整頓してくれる、いろんな型たちを紹介します。
問題解決学習の授業型
これは、理科の授業の組み立てに使う、定番の「型」です。
①自然事象への働きかけ
関心や意欲をもって対象とかかわることによる問題発見とそれ以降の学習活動の基盤を構築する。
②問題の把握・設定
対象となる自然の事物・現象から問題意識を醸成するように、意図的な活動を工夫する。
③予想・仮説の設定
問題に対する児童の考えを顕在化する。
④検証計画の立案
予想や仮説を自然の事物・現象で検討するための手続き・手段となる。
⑤観察・実験
問題解決の中枢である。児童による意図的・自発的な活動である。
⑥結果の整理
実験の装置や状況に依存しない妥当な実験結果を出す。一定の視点を基にした観察結果を出す。
⑦考察
観察・実験の結果を吟味する。予想や仮説の妥当性を検討する。
⑧結論の導出
児童による問題解決を通した科学的な見方や考え方を養う。
トヨタ式 問題解決8つのステップ
トヨタで使われているやつ。教員にも参考になります。
①問題を明確にする
解決すべきテーマを「重要度」「緊急度」「拡大傾向」などの視点から選ぶ
②現状を把握する
問題をブレイクダウン(層別)し、「攻撃対象」を見つける
③目標を設定する
達成目標は具体的に数値で示す
④真因を考え抜く
問題が起きる真因(真の原因)を「なぜなぜ5回」で突き止める
⑤対策計画を立てる
真因をなくす対策案を出し、効果的なものに絞り込む
⑥対策を実施する
対策案を決めたら、チーム一丸となってすばやく行動に移す
⑦効果を確認する
対策を実行した結果、目標を達成できたかチェックする
⑧成果を定着させる
誰がやっても同じ成果を出せるように成功のプロセスを「標準化」する
行動は「MORS」(モース)でなくてはならない。
行動分析科学で「行動」を定義するとこのようになります。「MORS」の法則と呼ばれます。「マンガでよくわかる教える技術」より。
Measured 計測できる
=数値化できるという意味
Observable 観察できる
=誰がどう見ても、どんな行動をしているかわかる
Reliable 信頼できる
=どんな人が見ても、それが同じ行動だと認識できる
Specific 明確化されている
=何をどうするかが明確になっている
行動は「ABC」で観察できる。
人間の行動原理に基づく、「ABCモデル」です。
Antecedent 先行条件
行動の直前の環境
Behavior 行動
行動・発言・ふるまい
Consequence 結果
行動した直後に起きた環境の変化
「型」を使って考えること。
今回は、僕が使えそうだなと思って集めた、考えを「せいとん」する「型」を4つ書きました。
他にも、ためになる「型」がたくさんあると思います。見つけたら、こちらのページに足していこうと思います。